私がタロットに出会って学び始めてから、そろそろ20年になる。
我ながら驚きだ。
もうそんなにやっているのだと。

タロットのことをツイッターで検索し、眺めていると、さまざまなタロットカードの情報とそれを使う人たちの記事を見ることができる。
タロットというのは実に数多くのカードがあるので、そのデザイン的な見た目の面白さから収集するひとは多い。
占いをしている人もひとつのタロットカードでなく、複数のカードを使う人は多い。

世の中のタロットとはそういうものとして認知されているのだろう。

しかし、私はほぼ収集というものに関心がない。
使うのは、ずっとひとつのタロットだけだ。
ほかのタロットを使いたいと思ったことが実は一度もない。

最初に出会ったタロットが一番好きだし、これだけで十分だと思っている。
それが、カモワンタロットである。

なぜなのだろうと考えてみた。

カモワンタロットのリーディング方法を信頼しているからだと思う。

このリーディング方法は他のカードには使えない。カモワンタロットのリーディング方法は、カモワンタロットのカードじゃないと使えないのである。

だから、ケルト十字法はあまりよく知らない。
初心者のころ、向学のためにどんなものか知ろうと本で読んだことはあるのでちょっとぐらいは知っているが、リーディングに使ったことはない。
ケルト十字法では、得たい情報が得られないことがわかり、限界を感じたのでそこから先には進まなかった。
それ以来現在に至るまで、そのほかのリーディング方法にも興味をもつことはなかった。

カモワンタロットのリーディングをしているといろいろなことがわかる。
自分でもリーディングしていて驚くことがよくある。
自分の経験や知識、常識とは全く違う様子がでるので、本当に不思議だ。
クライアントさんに、「全部出るんですね」と言われることは多い。
私は、それを「当たる」とは言わない。
その人の心の中のことがカードにでるだけだし、出るようになっているから。

最近、気づいたのだが、私はカモワンタロットのリーディングの仕事が好きだ。
パートナーのソフィアさんは、カモワンタロットのカードの研究をしていて、実に詳しい。
私はその研究成果を傍らで教えてもらうのだが、その熱心さに頭が下がる。とても詳しいので、ちょっと前まで、引け目を感じていた。
私はそんなにカードの象徴の探求に熱心になったことがあまりない。
なにが、彼女と違うのだろうかと冷静に考えてみた。

私はひとのリーディングをするのが好きだ。
割と最近のことだが、そう自覚するようになった。

ひとと話しながら、悩みを解決する手助けができた時に達成感を感じている。
リーディングをするとそう感じていることに気づいたのだ。

カードを読むと、相談者のこころの中のストーリーが見えて、それを伝えることで、相談者のこころに寄り添うことができたとき、言葉で言い表せない感覚になれる。
これまで、何度もそういう経験をしてきた。

だから、カモワンタロットのリーディング方法が大事なのだ。