「僕が僕であるために」という大好きな歌がある

ただ、歌詞の中の
「勝ち続けなきゃならない」
の「勝つ」という言葉に
ずっとどうしても引っかかっていた
 
何に勝たないといけないのか
そもそも勝たないといけないのか

勝つというのは戦いや競争において勝つことであり、
誰かを負かす。誰かと比較して優位に立つことである
 
そういうことがはたして必要なのか?
僕にはどうしても合わない言葉だと感じていた
 
 
 
ただ全体を通じてみると
感じるものはあるし、
この言葉にもなんとなく、違う意味があるように感じていた
 
 
「僕が僕であるために、勝ち続けなきゃならない」
 
そうだよねそうなんだけど
 
「勝つ」って言葉が強すぎるのかな
 
何かが違う
 
そのままだともやもやした気持ちが残る
 
 
 
そしたら近頃、ふと頭に浮かんだ
 
「勝つ」じゃなくて「克つ」なんだと
 
 
 
「克つ」は
困難に克つこと
誘惑に克つこと
己に克つこと

他の人と競争したり、戦うことじゃなくて
自分との戦いのことだ

つまり
「僕が僕であるために、『克ち』続けなきゃならない」 

そんなんだとわかった

自分らしくいるためには
自分らしくないもの、自分にふさわしくないものを
受け入れてしまっていることを理解して、
それを排除していかないといけない

でも意外とそれは難しいことで
だれでも周囲の人や環境の影響を受けたり
必要のない社会の常識に囚われたりするものだ

自分らしくないことでも
周囲の人の影響を受けて、何か良さそうだななんて思って
真似して見たり

自分にふさわしくないことでも
そうしたほうがいいのかなと思う誘惑にのってしまったり

自分はいやなことなのに
いやということが出来なくて
いやというと損をしそうだと思ったりして
結局周囲の人に合わせて、我慢することになったり

本当はやったほうがいいことなのに
時の流れに合わせてしまったり
怠惰な時間を過ごしたり
楽なほうを選んだりする

それらを捨てることには不安や恐れを抱くもの
それは誘惑であり、困難なことでもある

自分らしくいるためには、それらの
不安に、誘惑に、困難に打ち克つことが必要なのだ

そして、そんな不安は毎日のように次から次と
自分に降りかかり、襲ってくる
それに『克ち』続けなきゃならない
 
 
そうわかったらなおさらこの歌が好きになった
 
 
 
ずっとわからなかったのに
なぜ今わかったのだろう

今わかったことに意味があるように思う
また少し成長できたのかな