船が行き交う様子を眺めていると時の流れを忘れる。

船の行き先は気にしていない。
遠くに船影を見つけ
目の前を通り過ぎていく。
その通り過ぎていくところをずっと目で追っている。
そしてその様子をその後ろ姿を見えなくなるまで眺めている。

その間何も考えていない。

ふと思った。
これって何かを象徴しているのだろうか。

大好きな時間は無心のまま過ぎていく。
そしてその時間は惜しくない。
過ぎた後に残るのは、しあわせな気持ち。

「楽しかったな」

人との出会いもそう。
好きな人とはずっと話していられる。
時間は忘れてずっと話していて
「ああ、もうこんな時間」
「じゃあまたね」
それで終わり。

何かを求めたりはしない。
何も求めていない。

仮に聞きたかったことがあっても
つい違う話ばかりして
そのことが聞けなかったとしても
まあいいかと思える。
それで終わりと思っていないからかもしれないし
違う話ができたことにも意味があって
結局楽しい時間を過ごしたことに満足している。

船を眺めていて
船が一隻通り過ぎたても
またしばらくすると別の船がやってくる。

船を見るのが好きだから
船が一隻通り過ぎたからといって
次の船が来れば、またじーっと眺めている。

日々の過ごし方もそうだったらいいのに。

過ぎたことは気にしない。
これからどうなるかも悩まない。
今こうしている時間が楽しくて
充実していればそれでいい。

「今日というのは神様の贈り物」っていうブログを書いたっけ。
http://soleil-19.com/today-is-a-gift-502.html

今をちゃんと生きる。
それってつい忘れがちだな。

船を見る時間はそれを思い出させてくれてるのかな。