小学4年生のときだったが
ある日我が家にも車がやってきた。
父が念願のマイカーを購入したのだった。
トヨタ・コロナ・マークⅡ。
中古車ではあったが
4ドアセダンのその車はその後高校1年のころまで活躍していた。
今回はその車の話ではない。
父は実は日産・ブルーバードが欲しかったらしい。
なぜなのか理由は聞かなかったが
あとで調べてみるとこの2台
どちらも当時はとても人気のある車だったようだ。
今見ても、僕もその頃のブルーバードUはかっこいいと思う。
15年ぐらいが経ち、父は還暦を過ぎていたが
父が新車でブルーバードを買った。
そのとき、
『欲しかったブルーバードがやっと買えた』と言っていた。
ただ当時と違って外観はかなりおとなしめのデザインとなり
昔のブルーバードの印象とはずいぶん違っていたが、
父は満足そうだった。
その後、70歳を過ぎるまで約10数年その車に乗っていた。
そして、父は75歳で免許証を返納した。
なぜブルーバードだったのだろう。
もしかしたらだけど
聞いたわけではないから勝手な推測だが
名前が好きだったのかもしれない。
ブルーバード=青い鳥
チルチルとミチルの物語の名前がついた車なんて
とてもロマンティックだ。
父にそんな一面があったのだろうか。
聞いたわけではないからわからないが、
そうことにしておこうと思う。