なぜ僕はタロット占いをするようになったのか

投稿者: | 2014年9月27日

「占い」という言葉に対しては、実は抵抗があるのだが、
今回は、そこはパスして、とりあえずわかりやすい名称としてこの言葉を使って記事を書き始めることにする。
念のため言っておくが、僕は「占い師」のつもりはない。

始めからプロになろうと思っていたわけではない。
まず、タロットに強く惹かれ、大きな興味を引いたところから始まる。

タロットの使い方を知りたかったし、タロットに何が描かれいるかが知りたかった。

使い方=リーディングの仕方を覚えはじめたとき、講師の人から、他人をリーディングする場を設けられて、つまり実践の機会を与えられた。まったくの初心者だったが、お客さんは僕のリーディングに耳を傾けてくれた。お金ももらった。
当然ながら、まだプロではないし、プロになったつもりもなかった。
その後、一緒に学んだ仲間とリーディング力を高める目的で、武者修行のようにイベントに出て、タロットのブースをだしてみた。
真剣にやりたかったので有料でやった。
無料だと無料に見合ったお客さんしか来ないからだ。

今思うと、お客さんは僕がまだ初心者だと、顔を見てわかっていたかもしれない。イベントには多くの来場者がいたにも関わらず、2~3人も来てくれればいい方だった。
それでもその2~3人を一生懸命リーディングした。
そして、充実感を感じていた。

仲間と始めたイベントへの参加は楽しいものだった。
しかし、徐々にモチベーションの個人差が生まれはじめていた。
僕の中に少しずつ、プロ意識が芽生えていた。

説明が遅くなったが、タロットは妻と一緒に学び始めた。最初にタロットに興味を持ったのは妻のほうだったが、学べる講座があるのを知った時に一緒に受講しようということになった。
以来、夫婦でタロットリーダーになった。

仲間との温度差を感じはじめてから、僕らはイベントには二人で出るようになった。
おそらく、この辺からプロのタロットリーダーとしての意識に変わっていったのだと思う。
そして、二人で相談しながら、リーディングに対する考え方や責任感みたいなものを自分の中に作り上げていったのだと思う。

そうしているうちに、ちゃんとしたプロになろうと決めていった。
向上心が生まれ、さらにステップアップを目指し、東京にまで行ってぞれまでより上の講座を受講し、その3ヶ月後には、フランスへと渡り、マルセイユで講座を受けた。
そこで、中世からマルセイユ・タロットを代々作り続けている数少ない伝承者から直接、タロットを学んだのである。
ここに至るまで約1年半。一気にタロットの道を駆け上がった。
とはいうものの、そこに来て、ようやくスタートラインにたったようなものだった。

僕はそのあと、他の人にこのタロットの素晴らしさを教えるということを目指し始める。

興味がおもむくままに、目の前にある色んなプロジェクトに取り組んでいたが、心の底ではタロットをどんな形で自分の中に取り入れたらいいのかわからないままだった。

自分の中に取り入れるというのは、せっかく自分のスキルとして身につけたのだけど、タロットで食べていこうというには何かが足りない。それだけでなく、よくわからないけどもっと何か大切なものが自分に足りない気がしていた。

でもひとつだけ、わかっているのは、タロットが素晴らしいということと、それを学んだ自分に誇りのようなものがあるということだだった。

今、そのふたつのことをモチベーションにして、タロット・リーディングをしている。

最初に、「占い師」ではないと書いた。
名乗るとするなら、「タロット・リーダー」である。
この話題はまたいつか書きたいと思う。